梅雨の真っ只中な感じ。湿度と気温の関係が良ければベストですが、そういうわけにもいかない。
【茨歌仙 第34話 「脳にかかる未確認の靄」について適当に書き連ねる】
・あらすじ
博麗神社。雨が降っている。
ここ最近神社は休みで霊夢が出てこないことを気にする魔理沙と華扇。
魔理沙が言うには、呼びかけても気のない返事しか返ってこないらしい。
神社内にある家屋を見て回る魔理沙と華扇。
家屋は見事に閉め切られており、この梅雨時にこんな状態だと湿気による邪気、湿邪が忍び込むと華扇は言う。
邪気について問う魔理沙に、自然現象の中で直接肉体を乗っ取って悪さをする気であると華扇は説明する。
邪気の種類と特徴について聞いた魔理沙は、霊夢がその湿邪に冒されているのではないかと思い至る。
勝手口からなら入れそうだとそこから屋内に入る魔理沙と華扇。
お勝手は洗い物の食器が溜まり、しばらく火も使われていない様子であった。
霊夢の元へとたどり着く魔理沙と華扇。
霊夢は寝巻き姿で布団を敷いて寝ている。その周りには本が散らばっていた。
魔理沙と華扇に気付き、気のない返事を返す霊夢。
華扇に家から出てない事と身体の調子について聞かれる霊夢。
霊夢は別に仕事を放棄しているわけではないが、何かとやる気が出ないと答える。
ともかく、神社のことは魔理沙に任せて休んでいていいと華扇は霊夢に告げて、魔理沙と華扇の二人はその場を離れる。
雨戸を開ける魔理沙と華扇。雨は上がったようだ。
霊夢はやはり湿邪なのかと疑う魔理沙に対して、華扇は精神的な病を疑う。
というのも、去年から解決出来ていない都市伝説異変や制御不能な月の民達の問題があったからである。
そんなものが続けば霊夢も疲れているのだろうと納得する魔理沙。
華扇は霊夢を休ませてやる気を取り戻そうと提案し、魔理沙にはお勝手の掃除を、
自らは境内の雑草を刈ろうと行動を開始した。
お勝手の食器類を洗う魔理沙。
その有様を見てちゃんとした物を食べてないから元気が出ないのだと考え、
華扇に珍しい食べ物でも持ってきて貰ってご馳走でも出せば喜ぶのではと思い至る。
早速、華扇のいる境内へ行く魔理沙だがそこに華扇の姿はなかった。
仕方なく魔理沙は一人でご馳走を用意することにする。
その頃、華扇は香霖堂を訪れていた。菫子と待ち合わせをしているためである。
何も買わない華扇に苦言を呈する霖之助に、密会の場所を変更しても良いと脅す華扇。
外の道具に興味のある霖之助は咳払いをしてごまかす。
しかし、何故待ち合わせの場所をよく行くらしい博麗神社ではなく、香霖堂にしているのかを華扇に問う霖之助。
それについてどう思うか逆に問う華扇。
霖之助は神社を介さない方が良い取引について突っ込まず、良い心がけだと華扇は返す。
そこら辺のことは冗談として、華扇は霖之助に霊夢が気を病んでいるようなのだと語り、
元気付けようと霊夢に内緒でイベントを起こそうとしている旨を話す。
夜の博麗神社。
食卓には魔理沙の作った竹の子ご飯や赤腹イモリのスープ、水仙の漬け物といったものが並ぶ。
毒がある食材を使った料理が並ぶ光景に霊夢は殺すつもりなのかと突っ込みつつも魔理沙に礼を言う。
魔理沙は霊夢に疲れが溜まり気が病んで動けなくなっているのだろうから、料理を食べて元気を出すように言う。
だが、霊夢は別に精神的に参っていたわけではなく、小鈴から借りた本が面白くて三日三晩ぶっ通しで読んだだけであった。
魔理沙はどこかに行ってしまった華扇を薄情だと語り、霊夢がフォローを入れたその時地響きが鳴り渡る。
境内へと飛び出した魔理沙と霊夢はそこにUFOが鎮座している光景に呆気にとられる。
その場に居た菫子に対して霊夢が問いつめる。
菫子は今日がUFO記念日であり、呼んだら来るのかと思って呼んだら来たのだと語った。
霊夢と菫子の問答が続く。
その様子を離れて見る魔理沙と華扇。
魔理沙は華扇にこれはお前の仕業かと言うが、華扇はとぼける。
華扇は、霊夢は敵が居て怒らせた方が元気が出るのだと語る。
魔理沙は華扇にあのUFOは何なのかと言い、華扇は狸が化けたものだろうと返す。
魔理沙は先のUFOではなく、上空を指差す。その先には不思議な飛行物体がいた。
普段ならそれが何か確かめないと居られないが、この日は眺めるだけで満足してしまった。
霊夢は、UFOのお陰か長編小説を読み終えたからかすっかり元気を取り戻した。
・登場人物
・霧雨 魔理沙
・茨木 華扇
・博麗 霊夢
・森近 霖之助
・宇佐見 菫子
・本居 小鈴
・純狐(イメージのみ)
・稀神 サグメ(イメージのみ)
・八意 永琳(イメージのみ)
・因幡 てゐ(イメージのみ)
・ヘカーティア・ラピスラズリ(イメージのみ)
・クラウンピース(イメージのみ)
・劇中登場した雑多なもの
・邪気
華扇曰く、自然現象の中で直接肉体を乗っ取って悪さをする気。
この邪気と闘い支配下に置くのも仙人の務めらしい。
体内に侵入する邪気は大きく分けて「風(風邪)」「寒さ(寒邪)」「暑さ(暑邪)」
「湿気(湿邪)」「乾燥(燥邪)」「火(火邪)」の6つ。
東洋医学における六気と六淫の考え方からのもののようだ。
・ここなら入れる
博麗神社内家屋の入口の一つ。
破壊しなくても、って入れそうな場所が無かったらどこか壊して侵入するつもりだったのか。
・これは酷い
台所の火が使われた形跡がなく、洗い物の食器もそのままな状態などを見て魔理沙が放った台詞。
お前が言うのか、と直後に華扇に突っ込まれる。
・都市伝説異変
やっぱりまだ解決してないようだ。
茨歌仙では第31話、鈴奈庵では第35話……つまり、2015年連載分を最後に都市伝説に関係した話題は
登場しなくなっていたが、半年ぶりくらいにその名前が登場した。
・今年は平和
ゲーム作品(主として整数ナンバー)が出てきていない年の事を言う。
ゲーム作品が出てこない年はそれの前日譚エピソードをやる必要もなく、必然的に平和になる。
2006年あたりは東方projectのゲーム作品が本当に何も出てない(刻みナンバーもない)年で、
その年最後の連載作品(正確には香霖堂第21話も該当)である三月精SBND第4話では
霊夢が「今年は平穏」と言っている。
・五月病
1968年の流行語。霖之助には五月病という概念があるようだ。
・桜鯛
前話で登場したもの。どうやら菫子に調達してもらったものらしい。
・魔理沙の料理
毒性のものだらけだが、本人曰く毒抜きしてあるらしい。
魔理沙のご馳走の認識は「レアなもの」で構成されているかどうか、なのかもしれない。
・竹の子ご飯
・赤腹イモリのスープ
アカハライモリ:日本で単にイモリという場合本種をさす。ニホンイモリという別名を持つ。
フグ同様テトロドトキシンという毒を持つ。
「イモリの黒焼き」という惚れ薬というのも気になりますね。
・水仙の漬け物
スイセン属:全草が有毒。リコリンやシュウ酸カルシウムなどの毒を持つ。
・毒ニンジンのサラダ
ドクニンジン:鎮静剤などに使われる事もある。が、服用はごく微量でなければならない。
各種毒性アルカロイドを持つ。
・マムシ酒
今話にて登場したお酒。
魔理沙は妖々夢のエンディングにて土蜘蛛酒を持ってきていたり、
香霖堂では霖之助からつちのこ酒なるワードが出てきたりしている。
東方作品中に登場するお酒(輝針城手前あたりまでの情報)
・UFO
菫子が呼んでみたら本当に来た。
華扇の仕込みっぽいが、華扇本人もUFO自体が何なのかは不明のようだ。
UFOだとか正体不明といったら星蓮船あたりが何か色濃いですね。
・小鈴から借りた長編小説
鈴奈庵第40話で本を借りる描写があり、今回の話はそことリンクしている。
・雑感
茨歌仙は話のメインテーマ上に無いような雑多なものが色々と登場して抜き出すのが面白い。
特に、作品のそこらじゅうに散らばってる小ネタをストックしておいて何かのネタに使えないかと考えつつ、
結局9割以上生かせないまま眠らせておく事を楽しみとする人種には堪らないものがあります。
合羽スタイルの魔理沙と傘スタイルの華扇の対比が何か良い。
霊夢さんは気のない感じと、ほとんど突っ込みを入れているだけで忙しい。
六気と六淫に関しては調べ始めると五行思想や四大元素のように延々と終わらなさそうなので細かく突っ込みたくないです。
ちょっとぶりに都市伝説異変要素について触れられる。
2015年連載分を最後にそのままフェードアウトさせていくかと思いましたがそんなこともなかったです。
PS4版の深秘録を考慮しての展開でしょうかね。
まだ異変が消滅していないとすると鈴奈庵の今進んでる話にも何か噛んできたりするでしょうか。
月の民についても触れられましたが、紺珠伝の要素はどこにどう取り入れられているのか自分の中で整理出来てないです。
個人的にはどのルートが正史だという考えが余りなく、どのルート上の要素も何かしらの形で後に回収されると
信奉しているスタイルです。
(萃夢想における妖夢ルートの咲夜戦での台詞の影響が大きいです)
霖之助登場。連載作品の中では必ずと言っていいほど一度は登場する人。
「理解できない事は気にしない」というスタイルは寿命を長くするのに一役買うようです。
密会という単語が何か凄く官能的に感じるのは心が汚いからでしょう。
というか桜鯛を菫子が用意したというのなら、西洋タンポポの種とかって……。
検疫大変ですね。
魔理沙の毒料理。毒抜き万能過ぎでしょう。
どこかのフグの卵巣の糠漬けとかも減毒については不明点が多かったりするので大丈夫なんでしょうきっと。
何ていうか魔理沙にしろ咲夜にしろ「レア」とか「貴重品」で食材選んでませんかね。
UFO登場。
これは星蓮船周りの情報を整理して色々とネタを構築するチャンスですよ多分。
マミゾウのオカルト周りについて見てみても何か考えが思い浮かぶかもしれません。
霊夢の読んでいる長編小説については今月連載の鈴奈庵に託すとして、今月は東方外來韋編の弐もありますね。
菫子も登場していますし、どこかしら話中にリンクしてくるような部分が登場するでしょうか。
楽しみに待つとしましょう。 |