Diary2016-3
3月11日のこと

3月の中盤。卒業シーズンであり、年度末に掛かってくるシーズン。
街がざわついているように感じるのはそれらの時期であるという思い込みから来るものでしょうか。

うっかりしていると次の号が出てしまうので、今日は鈴奈庵の事についてでも適当に書き連ねておきましょう。

【鈴奈庵 第37話 「人里に湧く馬の酔う木 後編」 について】

・あらすじ

小鈴が倒れたと聞いた魔理沙は鈴奈庵を訪れる。
だが、小鈴には良くあることであり心配するようなものではなかった。
そこに小鈴を助けたマミゾウも現れて、話は小鈴の見た「首の無い馬」へと移る。

首の無い馬。マミゾウは小鈴を助けたときにはそんな馬の姿を見ていない。
魔理沙は太陽の光と川からの霧による光学現象が原因の見間違い説を推す。
それを聞いたマミゾウも見間違い説を推すのであった。

マミゾウの白々しい反応を見た魔理沙は霊夢に相談する事にする。
首の無い馬について聞かれた霊夢は「首無し馬」というストレートなネーミングの妖怪を挙げる。
馬関係のものとしてそのまま話題を塩屋敷の話へとシフトさせる魔理沙。
その話を聞いた霊夢は首無し馬の話もちょっと変わるかも知れないとし、
単純に首を切られた馬の亡霊か、もしくは「馬憑き」ではないかと推測する。

一方その頃、人間の里を歩くマミゾウも同じ馬憑きの推測をしていて、
そんな人間の里で堂々と憑依活動をしようとする妖怪を応援しようと考える。
塩屋敷の元へとたどり着くマミゾウ。そこに霊夢もやってくる。

霊夢は屋敷のアセビの木が全て伐られている事を確認する。
そして、妖怪の魔の手から守るべき人間がもう居ない事も確認したのであった。

鈴奈庵。魔理沙は小鈴に歳神様を乗せた馬の神の話をしている。
魔理沙は小鈴が普段と違う服装をしている事に気付く。
小鈴が着ている服は喪服であり、これから塩屋敷の旦那様の葬式に行くのだという。
病死だというが、つい数日前に園芸の本などを貸していた小鈴には信じられない話であった。

木陰から葬列を眺めるマミゾウ。
あっさりと退治されてしまった馬憑きと、有力な人間であっても人間には戻らない事が分かれば退治する
霊夢について述懐する。
そこに霊夢が現れマミゾウを怪しむが、塩の長者の悪行から生まれた悲劇にマミゾウの出番は無いと結論する。
マミゾウは惚けつつ霊夢を労うのであった。

・登場人物

 ・霧雨 魔理沙
 ・本居 小鈴
 ・二ッ岩 マミゾウ
 ・博麗 霊夢

・舞台

 ・人間の里
  ・鈴奈庵
  ・塩屋敷
 ・博麗神社

・過去の作品に触れている部分

 ・牛の首の噂
   第30・31話「牛の首は何処にあるのか」での話。

・劇中登場した雑多なもの

・首の無い馬
  ・霧と太陽の光によるイタズラ説
    霧と太陽による現象を元にしたものでは「ブロッケンの妖怪」などがある。
    ブロッケンの妖怪については非想天則の早苗ストーリーや、 茨歌仙の第10話「帚木の別天地」で扱っている。
  ・「首無し馬」という妖怪
    首切れ馬とも。日本各地に伝わる馬の妖怪らしい。
    霊夢の言う神の乗るものはその一例。
  ・馬憑き
    死んだ馬の霊が人に取り憑いて苦しめるという日本の怪異。
    「因果物語」「新著聞集」「三州横山話」「耳嚢」などにそれと思える記述がある。
    当エピソードのベースは「塩の長司」あたりだろうか。

・馬の亡霊
  求聞史紀中の記述とは相反する部分。
  求聞史紀では人間以外の生き物は亡霊にはならないとする。

・大和本草(やまとほんぞう)
   貝原益軒が編纂し、1709年に刊行された本草書。

・雑感

易者回のときあたりと違って徹底的に退治する描写が無い、「馬憑き」に対してもほぼ名前が挙がっただけで
アセビのように深くは説明されなかったのが印象的でした。
人間の里におけるダークサイドな部分を扱ったような話で「本当は怖い幻想郷」を示したような感じでしょうか。
ショックを感じる人がいる一方、驚くには値しないしむしろ普通と反応もさまざま。
それよりも以前のエピソードで人間の里にちょっかいを出した文は何故退治されなかったのかと
不思議に思う声もあったり。

しかし、鈴奈庵のマミゾウは暗躍感たっぷりですね。

それでは、また次の更新時に。

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