Diary2015-12
12月30日のこと

年の瀬。今日はオフの日。
今日が終われば三が日までは仕事なので、折角だから個人的なこの1年でも振り返っておきます。
ひょっとしたら何かしらの更新の指標的なものがあるかもしれません。

1月

この年は何でか東京観光から始まっている。写真は何気に初めて行った神田明神。
他、月末に南房総方面へと赴いている。

2月

これと言って特別な行動はしていないと思しき時期。
何でかパズドラの一番くじを買い漁っていた記憶がある。
このあたりで缶コーヒーの缶を集め始め、意外に嵩張る事が分かって写真に収めるに留める指針が出来る。

3月

鴨川シーワールドにマザー牧場と、千葉県でも目立つ動物施設へと赴いている。
この手の施設に行くと結構なこと写真を撮ってくるのだが、なかなかまとめきれない。

4月

あまり目立った行動はとっていない。この時期はTFアドベンチャー関連の商品を買い求めている。
写真は千葉県は市原市にある戸隠神社。

5月

この時期は所々に出かけている。写真は、山梨県にある登美の丘ワイナリーから見える風景。
深秘録からの影響で昭和関連のものを見るために、青梅市にある昭和レトロ商品博物館へと赴いたりしている。

6月

連休が取れたこともあり、青梅市に行ったときと同じような理由で石川県にある昭和博物館とおもちゃ館へと赴いている。
写真は能登島大橋。
そこへ行くまでのルート上には新潟県糸魚川市があり、フォッサマグナミュージアムへも赴いている。
ここらで東方関連の更新情報は色々と得ているはずであるが、まとめられてはいない。

7月

この年の4月に開駅を迎えた道の駅「発酵の里こうざき」へと赴く。
発酵という神々の力により醸された食品や酒類が集まる道の駅である。
発酵といえば、銚子市にはヤマサ醤油、野田市にはキッコーマンがありますな。

8月

何故か目立った写真の記録が無い。唯一あった純米酒「真澄」の写真でこの場を凌ぐ。
信州諏訪のお酒。買ったのはイオン幕張新都心だった気がする。

9月

この時期あまり目立った場所には行っていない。
写真は千葉県八千代市にある道の駅やちよ。
ここにあるレストラン、トミーガーデンは一瞬やっちまったか? て見た目の内観、メニューであるが、
食べ物はしっかりしたものが出てきた気がする。

10月

この時期は休みを取り、今年で一番の遠出を敢行する。
行き先は島根県は出雲方面と、鳥取県は白兎海岸方面へ。
日本神話に関するものは東方作品内にも度々登場する要素で、一度は行ってみたい地であったが漸くそれを叶えた。
お陰で古事記に手を出してみたり、日本書紀に手を出してみたりという日々を送っている。

11月

この時期は埼玉県秩父地方に行ったり、千葉県の東〜北東部へ赴いたりしている。
写真は4月にオープンし、11月に道の駅となった千葉県東金市「みのりの郷東金」。

12月

年末にあたる今月。道が混んでいそうなのであまり派手には出かけていない。
写真は今月オープンしたばかりの千葉県安房郡鋸南町の道の駅「保田小学校」。
この年、千葉県では「発酵の里こうざき」「季楽里あさひ」「保田小学校」「みのりの郷東金」と4つの道の駅がオープンした。

こう見ると、色々な所に行っている割に情報は蓄積されるばかりで放出される事が殆ど無いですね。
来年は、多少なりとも雑多な情報を適当に放出していければと思います。

それでは、皆様よいお年を。

12月22日のこと

先月に、油断しているとまるまる1ヶ月更新しない状態になると書きましたが、まるまる1ヶ月以上経ってますね……。
世間はクリスマスムードに浮かれ、それが終わればもう年を越そうかというそんな時期。
このままアレやコレの下準備がしっかり整ってから更新とか考えていたら絶対更新しないので、
今日にその一端だけでも更新しておくとしましょう。

ここ最近、黙々と進めている事。

・東方projectと一連の関連作品の要素を用いて古事記の流れを説明、ムリヤリに再現する事が出来るか
・茨歌仙と鈴奈庵の最新エピソードが今年を振り返っているので、東方projectの今年を振り返ってみる

この2点であるが、1つ目に関してはひとまず古事記を読み終わり、東方作品中の古事記要素を抜き出している最中。
しかし、思っていたよりも日本書紀要素が混じっていたせいで現在は並行して日本書紀を読み進めている最中です。
(天香香背男とか古事記に出てこないじゃん)
よって、まだまだまとまりそうな気配がありません。
古事記では中つ巻で神武天皇に到達するけど、日本書紀ではその辺りの内容が5巻中1巻目にいるあたり
果てしなさを感じなくもないです。
とりあえず、サグメとアマノジャクに関する理解は深まったような気がするので良し。

そのうちに、お酒や幽霊に関して抜き出してみた時同様に適当に更新するかも知れないです。
それらに関しても抜き出した時期以降の作品を更新してないんですけどね……。

あと、こういう古文的なものを読むときに個人的に思った事。
原文はともかくとして、書き下し文と訳注と現代語訳をそれぞれ用意すると理解しやすいかと思います。
初めてまともにそういう書籍に触れてみようと思ったときに、取り合えずこれでいいかと
書き下し文と注釈しかないものだけを買ったりすると所々理解が及ばず苦労します。
(過去に孟子あたりを買った記憶があるが、書き下し文と注釈だけだったのかあまり内容が思い出せない)

困った事に学術的な書籍や文庫は、書き下し文と注釈オンリーなものが結構あります。
現代語訳まで全て一冊にまとまったものが無い場合、出費は嵩むものの別途、現代語訳版を入手して
並行して読み進めれば結果的に理解する難易度はグンと下がる事でしょう。
(講談社学術文庫版の古事記は書き下し文と訳注と現代語訳が全部入っているので入門に丁度良い)

2つ目。これが今日の更新要素の一つ。
簡単にやってみようとか思ってみたけど、やり出してみると案外苦慮するものです。
色んな物事をちゃんとまとめられる人って凄いと思う。

何はともあれ以下にそれっぽくなった気がしないでもないものを晒しておきます。
とは言っても一要素に対してまとめることを試みたもので、全体を辿りきれてはいません。
更には、殆ど劇中の内容をなぞっただけのようなものですが……。

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2015年の東方projectと一連の書籍の内容について振り返ってみたい。
この年の東方projectを一言で言うと「都市伝説異変」に影響された年であったように思う。
そんなわけで今回は、都市伝説異変に関係しそうなエピソードを抜き出すのを試みる。

この年、展開された主な作品の頒布・発表順は以下の通りである。

2015/01/26:鈴奈庵 第24話 「著者不明は容易く盗まれる 前編」
2015/02/10:茨歌仙 第27話 「妖怪に刺さる針」
2015/02/26:鈴奈庵 第25話 「著者不明は容易く盗まれる 後編」
2015/03/26:鈴奈庵 第26話 「狐狗狸さんは桜と共に散りぬ 前編」
2015/04/25:鈴奈庵 第27話 「狐狗狸さんは桜と共に散りぬ 後編」
2015/05/10:深秘録
2015/05/26:鈴奈庵 第28話 「河童のグリモワール 前編」
2015/06/17:茨歌仙 第28話 「桜の木の地底には死体も眠らない」
2015/06/26:鈴奈庵 第29話 「河童のグリモワール 後編」
2015/07/25:鈴奈庵 第30話 「牛の首は何処にあるのか 前編」
2015/08/10:茨歌仙 第29話 「深秘の世界の夢」
2015/08/10:鈴奈庵 単行本 第4巻
2015/08/14:紺珠伝
2015/08/14:深秘的楽曲集 宇佐見菫子と秘密の部室
2015/08/26:鈴奈庵 第31話 「牛の首は何処にあるのか 後編」
2015/09/26:鈴奈庵 第32話 「真実の支配者 前編」
2015/09/30:香霖堂(外來韋編) 第1回 「孤独にして孤高の古道具屋」
2015/10/10:茨歌仙 第30話 「神のみに許された霊力」
2015/10/26:鈴奈庵 第33話 「真実の支配者 後編」
2015/11/26:鈴奈庵 第34話 「誰がデマゴギーを広めるのか 前編」
2015/12/10:茨歌仙 第31話 「誰が兎を生かしたか」
2015/12/26:鈴奈庵 第35話 「誰がデマゴギーを広めるのか 後編」

これらの作品のうち、都市伝説異変に絡むエピソードは以下の感じであろうか。

・茨歌仙 第26話   「野卑な怪異」           ※これのみ2014年12月掲載
・鈴奈庵 第26・27話 「狐狗狸さんは桜と共に散りぬ」
・深秘録
・茨歌仙 第28話   「桜の木の地底には死体も眠らない」 ※冒頭部分のみ
・鈴奈庵 第30・31話 「牛の首は何処にあるのか」
・紺珠伝
・鈴奈庵 第34・35話 「誰がデマゴギーを広めるのか」
・茨歌仙 第31話   「誰が兎を生かしたか」       ※冒頭部分のみ

こう見ると、書籍作品中では鈴奈庵側で都市伝説異変そのもののエピソードが多いような感じがする。
茨歌仙側では軽く触れられるものの、都市伝説異変に直接関連しない独立したエピソードが多め。

幻想郷での都市伝説異変の発端は2014年12月、茨歌仙の第26話「野卑な怪異」に遡る。
夜遅くに里の外へとゴミを捨てに来た人間が、堆肥置場で生ゴミを漁る野良犬を見たところから始まる。
その野良犬は人の言葉を話して逃げていき、その後に卑屈な妖怪が現れたとして霊夢の耳に届く。
一方その頃、魔理沙は人間の里の外に足を売る老婆の行商を目撃していた。

神社で魔理沙が霊夢にその事を説明している時、同じく行商を目撃していたマミゾウから
外の世界にある話の「足売り婆」という「都市伝説」について語られる。
その時、華扇はあるものを連れて現れる。それは人間の顔を持った犬、「人面犬」であった。
マミゾウによれば、それもまた「都市伝説」であり、存在が希薄な人面犬はすぐに消えてしまった。

都市伝説は対処法と一緒に広まる事によって次第に忘れられていく。
この後、幻想郷では怪異が頻発するようになるが熟練者達にすぐに収められる。
この程度の怪異は人間にとっても脅威でも何でもなかったのだ。
だが、このちっぽけな怪異が後に幻想郷全体を巻き込む大異変の発端であった。

この話は深秘録での物語概要にある「人間の顔を持った犬が堆肥を漁っていた」
「足を売っている老婆を見た人がいる」という人間の里に広まっている奇妙な噂とリンクするものになっている。
また、このエピソードに出てくる「学校の怪談」は深秘録で魔理沙の用いる都市伝説(オカルト)となる。

以降、「こっくりさん」「オカルトボール騒動」「牛の首」「月の都からの侵攻」などなど
色んな事件や異変がこの年の幻想郷を騒がせた。

【都市伝説異変は何故起きたのか?】

その事は、紺珠伝にて語られる事になる。

後に都市伝説異変と呼ばれるものを引き起こしたそもそもの原因は、純狐が月の都に攻撃を仕掛けてきた事が発端になる。

純狐は嫦娥、月の民に怨みを持ち、定期的に月の都を襲撃しては月の賢者に怒りを静められる存在であった。
今回の襲撃では、純狐と意気投合したヘカーティアと共に「生命の星計画」を実行する。

ヘカーティアは地獄を司る女神で、妖精を扱える立場にあり、月、地球、異界を自由に行き来出来る。

純狐はまず、ヘカーティアの部下であるクラウンピースをはじめとする地獄の妖精達で静かの海を満たした。
そして、妖精達を純化させて生命力の塊とする事で月の民を縛り付けた。

月の都が穢れ(生命)で侵食されてしまうのを防ぐため、月の賢者達は月の都を凍結する。
月の民達は夢の世界にある偽の都へと避難させられ、その多くはそこを本物の都だと思っている。

純狐の攻撃に対し、穢れを嫌う月の民は手を出す事が出来ない。
だが、長期間滞在してしまうと精神に悪影響を与えてしまう夢の世界に月の民をいつまでも置いておくわけにもいかなかった。
そこで、月の賢者達は「月の都遷都計画」を保険として打ち立てる。
その計画は幻想郷の生き物を殲滅、浄化してそこに都を作ろうというものである。

それには、サグメの能力「口に出すと事態を逆転させる程度の能力」を使う事が近道だと考えた。
彼女は自身の能力を使い、あるパワーストーンを作った。
そのパワーストーンは言葉で世界を変える力を持ち、近くに有るだけで存在しないはずの噂話(都市伝説)
が具現化するというものであった。

都市伝説が具現化するようになった頃、誰かがある都市伝説を広めた時、幻想郷に月の都が具現化する。
ある都市伝説とは、ストーリーに触れられている「アポロは月にいっていなかった」という噂話に関係し、
「月には高度な文明が存在した。NASAは知っていたが隠蔽している」という与太話である。

だが、この計画はあくまでも保険であり、サグメも本気ではなかったし、誰も遷都なんて望んでいなかった。
それでも、こういう保険を用意しなければいけないほど、純狐の攻撃には打つ手が無かったのである。

かくして、幻想郷には「人面犬」「足売り婆」をはじめとする都市伝説異変が蔓延し始めた。
この時にサグメの作ったパワーストーンが「月の都」のオカルトボールであり、深秘録の中で重要なアイテムとなる。

【都市伝説とオカルトボール】

都市伝説は里の子供達を恐怖に陥れていたが、実害は無い為に大人達は子供の戯言だと思うようになっていく。
都市伝説には口伝えで変化していく噂に対応するように、怪異も変化していくという特徴を持っていた。

都市伝説が外の世界の作り話である事を知る霊夢達はそんなものを畏れない。
むしろ自分に合った噂を身に付け、怪異をオモチャのように扱っていた。
噂をうまく操作すれば怪異を無害化し、自分の力にする事だって可能である。
自分で都市伝説を操る事が、被害を出さない為に必要だと考えていたのだ。

そんな折、幻想郷にはある都市伝説が広まっていた。
その都市伝説とは、「七つのオカルトボールを集めると何かが起こる」というものである。

その噂に呼応するように霊夢と魔理沙が戦った時、更には華扇と戦った際にも「オカルトボール」が発生した。
都市伝説を広めた者は判らなかったが、ボールだけは都市伝説(つくりばなし)ではなく本物の大異変(オカルト)
である事だけは判った。

そして、ある者は願いを叶えるために、ある者はボールを調べ騒ぎを収めるために、各々がボール集めに参戦し始めた。

オカルトボールとは、外の世界の霊験あらたかなパワーストーンである。
博麗大結界は常識の境界なので、外の世界の霊力が高い物があるとその境界が揺らぐ。
今回の騒動を起こした外の世界の人間、宇佐見菫子はその性質を利用して、幻想郷へと自由に行き来出来る扉を作ろうとした。

この時期、幻想郷は都市伝説が具現化するという都市伝説異変の真っ最中であり、
菫子は「オカルトボールを集めると願いが叶う」という噂を流す事でオカルトボールを流通させた。

オカルトボールが都市伝説を扱う者に現れるのは、都市伝説が外の世界のものであるからだろうか。
そうすると、オカルトボールは外の世界のエネルギー(都市伝説を使う事で発生する?)を溜める性質があるのかも知れない。
自ら手放す事は出来ず、都市伝説(オカルト)を使って勝負をつけた際にのみ授受を行う事が出来る。
一定数のオカルトボールが集まると、一定時間後に結界を破壊しつつ所持者(至近距離にあるものかも)ごと外の世界へと飛ばす。
ただし発動する場所は幻想郷内に限られる。

だが、オカルトボールには一つだけ外の世界には無い仲間はずれが混じっていた。
それが「月の都」のボールであり、力を解放したとき幻想郷は外の世界とも違う別の場所へと繋がってしまう。
そして、そのボールは偶然か意図的かいつの間にか紛れ込んでいた。

オカルトボール騒動は、危うく「月の都」のボールを解放しようとした菫子を懲らしめてオカルトボールを外の世界へと戻し、
結界を破壊しないように監視をつけて菫子を外の世界へと帰す事で決着を見る。

【幻想郷を騒がせた都市伝説】

都市伝説異変はしばしば人間の里を騒がせている。

・鈴奈庵 第26・27話 「狐狗狸さんは桜と共に散りぬ」

サブタイトルにもあるとおり「こっくりさん」が里の子供達の間に広まっているというエピソード。
連載された時期は深秘録が頒布されるすぐ手前である。

稗田家の花見に参加した小鈴と阿求の会話から話が始まる。
それによると里の子供達の間では「人面犬」や「足売り婆」といった都市伝説が流行っているようだ。
阿求によれば、これは幻想郷のルールにそぐわない怪異であるらしい。

その話を聞いて小鈴は里の子供達の間で流行っているある噂に思い当たる。
小鈴と阿求が外へと出てみるとそこには「こっくりさん」で遊ぶ子供達がいた。
噂とは、ある手段を踏むとこっくりさんが降霊して質問してくれるというものであった。

都市伝説の具現化する今、こっくりさんで遊んでいる子供達には知らず知らず本当に降霊している可能性がある。
家に戻った小鈴は、こっくりさんによく似た木板を引っ張り出して試してみたいと思っていた。
しかし、こっくりさんは一人でやる事は出来ない。そこに現れたのが本を返却しにきた魔理沙である。
借りていた本は外の世界のオカルト本で、魔理沙は使い勝手の良い都市伝説を探していた。
丁度いいとばかりに小鈴は魔理沙にこっくりさんを試してみないかと誘ってみる。

小鈴は、さっそくこっくりさんによく似た木板を魔理沙に見せてみるが、それは魔理沙にも判らないものであった。
そこで、二人はその木板の事を聞きに香霖堂へと向かう。
結果、木板が「ウィジャボード」という名前の道具だという事が判り、使い方も判ったが、
霖之助の長々とした説明により帰ってくるのは遅くなってしまった。

魔理沙と別れた小鈴は、一人でもウィジャボードを試す事が出来ないかと考える。
だが、それはまだ帰っていなかった魔理沙に止められ、二人でウィジャボードを試す流れとなった。
降霊の呪文がわからないためかなり試行錯誤している様子であったが……。

明くる日。最初に小鈴と阿求がこっくりさんの様子を見ていた場所では、変わらず子供達が狐狗狸さんをやっていた。
霊夢は流行の都市伝説の様子を見に里へとやってきていた。
ふと、鈴奈庵の方を見てみると異様な気配が漂っているのに気付いた霊夢は鈴奈庵へと乗り込む。
そこにはウィジャボードを試している小鈴と魔理沙の姿があった。
しかし、結局のこと降霊の呪文は判らなかったようである。

その様子を見ていた霊夢は、魔理沙とともに本物の降霊を見せると言い、降霊を実践した。
それを見た小鈴は、本当に他愛のない子供の遊びという感想を持つ。
「狐狗狸さんが教えてくれる質問はレベルが低いので小さな子供しか遊ばない」
それが子供達に広まり、いつしか「こっくりさんは当たらない」となった事でこの都市伝説は無力化した。

・茨歌仙 第28話 「桜の木の地底には死体も眠らない」

本来はFebri第28号にて掲載されるはずであった話であったが、休載したため第29号で連載される。
時期的には深秘録の一歩前に位置するエピソードになるだろう。

お話は花見のシーンからはじまり、犬のような影が現れたと思ったら霊夢の天ぷらが無くなっている。
華扇は「人面犬」の被害かもしれないと一人語る。

冬から続く都市伝説異変は収まる兆しが無かったが、既に気にする者も少なくなっているようだ。
その上、都市伝説を自分の力にするため、都市伝説を輸入する者まで現れているようである。

・鈴奈庵 第30・31話 「牛の首は何処にあるのか」

幻想郷では「牛の首」という「聞いただけで死ぬ話」の噂が広まっていた。
だが、その話は皆題名だけ知っていて内容は判らなかった。
死なない者や生きていない者がいる幻想郷において、その話を有効利用出来る者もいる。

子供達は真剣に恐怖し、戯言だと思っている者も心の底では疑念を抱いている者もいる。
危険を感じた魔理沙と霊夢は調査を開始した。
その結果、「この噂を知らない人三人以上に広めれば死なない」という設定が追加されている事が判る。
このままでは都市伝説が具現化してしまうわけだが、話の内容は誰も知らないので実被害は無い状態である。

その時、頭から上が牛の首の怪物が出たという者が現れた。
人だかりが出来るが、その噂を酔っ払って見た幻覚になるように霊夢が立ち回る。
そこに小鈴が現れ牛の首に関係するかも知れない話を幾つか見つけたという小鈴が現れ、魔理沙は一緒に見に行く事にした。

以下、後編。

小鈴の見つけた話は「牛鬼」「牛女」「件」。しかし、そのどれもが恐ろしくて死ぬ怪談とは思えなかった。
一方、霊夢は先の問題を幻覚という事で落ち着かせ、鈴奈庵へとやってくる。

しばらくして、牛の首の話は沈静化するどころかますます盛り上がっていた。
謎の半人半獣の目撃例も増えつつあり、最初は半信半疑だった人間も徐々に信じるようになっていった。

その様子を遠くから観察する者達がいた。ぬえとマミゾウである。
今回の事件の仕掛け人はこの二人であり、都市伝説異変に参加したかったぬえが企画したものであった。
正体不明の都市伝説をぬえが流し、牛の怪物に化けた化け狸を用意したのがマミゾウである。

里では、相変わらず牛頭の怪物が出没している。
それを追った霊夢は落ちている葉っぱに気付き、小鈴に牛頭天王を描いたビラを印刷してもらい、
それを里の人間へと配った。
牛頭の怪物の正体と対処法の噂が広まった事で、牛の首の都市伝説は収束へと向かっていくのであった。

・鈴奈庵 第34・35話 「誰がデマゴギーを広めるのか」
(※これを書いている当時は、まだ第35話連載前)

博麗神社、霊夢は雪かきをしつつ今年を振り返る。
オカルトボールから始まった外の世界にまで行った騒動、都市伝説異変の発端を知る事となった月の都に関する騒動。
それら幻想郷の危機を乗り越えて今年も何とか終わりそうである。
その時、一人の人間が参拝に訪れる。

その者の話によれば、「弥勒の世」が訪れ世界は泥の海になり人間は一人も生き残れないという。
そして、それは早ければ年末にやってくるらしい。

鈴奈庵では小鈴が忙しそうにしていた。
外来本の科学雑誌を皆借りていくのだが、理解できているのか小鈴には疑問だった。
そこにある人物が今週も新聞を置いていく。

博麗神社、霊夢と魔理沙は「弥勒の世」の噂を広めている人物を突き止めようと話をしている。
弥勒の世といえば浄土思想。それは、寺の連中や月の都のことを浄土と呼ぶ月の民の得意分野である。
よく考えてみると幻想郷の危機が本当に去ったのか懐疑的であるのだが、
そこで霊夢はまだ都市伝説異変は収まっていないことを思い出す。
このまま「弥勒の世」の噂が広まってしまったら具現化してしまうだろう。

霊夢は命蓮寺へと訪れ、噂を広めているのは寺なのではないかと白蓮へと詰め寄る。
白蓮は、「弥勒の世」については知らないが思い当たるものならばあった。
先に騒ぎとなったオカルトボールは外の世界と繋ぐキーアイテムであった、という事である。
そんな外の世界と繋がるアイテムがあちこちにあるのなら幻想郷が今年にも終わってしまう。
そう予想した人物がいるのではないかと言う。

人間の里、魔理沙は薬売りをしている鈴仙を捕まえて「弥勒の世」について聞いてみる。
鈴仙は元月の民であり、この噂についても何か知っているのではないかと思ったからである。
鈴仙によると、月の民が世界の終わりを謳っている可能性はあるかも知れないという。
それは、月の民は人類を滅亡させる話が大好きだかららしい。
しかし、本当に干渉していたら永琳が黙ってはいないだろうとも言う。

鈴奈庵、小鈴はさっそく文々。新聞を開いている。
記事の内容は「世界轉覆奇談(せかいひっくりかえるめずらしきはなし)」というもので、
年末に世界が終わるという内容であった。
それを見て小鈴は恐怖に襲われるのであった。
後編に続く。

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